クエン酸とは
水酸基をもつ多塩基カルボン酸の一種で、多くの植物の種子や果汁中に遊離の酸として含まれます。クエン(枸櫞)というのはミカン科の植物「シトロン」の漢名です。シトロンは果実を砂糖漬けや飲料とし、果皮や葉からは香油を取ります。クエン酸は、シトロンをはじめ、レモンや未熟なダイダイなど柑橘(かんきつ)類の果実にとくに多く含まれているところからクエン酸と呼ばれるようになりました。水に溶かすと清涼な酸味を持つ水溶液になります。梅干しやお酢などにも含まれます。
クエン酸の効果について①(乳酸との関係について)
クエン酸は疲労回復に効果があると言われています。理由としては疲労の原因物質の乳酸を抑える働きがあるからと言われていましたが、どうやらこれが間違いだという論文が発表されたようです。乳酸は疲労の原因物質なんかではなく、本当は疲労をやわらげてくれる物質なのだそうです。再び変化してエネルギーのもとになるのです。クエン酸を摂ると、クエン酸サイクルがより活性化することにより、すばやく乳酸をエネルギーのもとにもどしてくれると考えられます。
つまりクエン酸は、乳酸がエネルギーに変わる速度を速めてくれるため、疲労回復に効果的ということが最近の論文で分かってきたようです。
クエン酸の効果について②(骨粗しょう症予防)
クエン酸は、骨粗しょう症予防に必要なカルシウムの吸収力を良くしてくれます。 カルシウムは、単体では体に吸収されにくい性質があります。ところが、クエン酸はカルシウムとくっつきやすい性質を持っていて、カルシウムの吸収を助けてくれるのです。
クエン酸の効果について③(通風の方へ)
クエン酸は弱アルカリ健康体質を促進します。弱アルカリ健康体質とは、血液がph7.3~7.4程度の弱アルカリ性を維持しやすくなり、その結果として血液の流れが良くなり、自然に血管の細胞の状態も良くなり、諸臓器の機能に良い影響がでる体質のことです。自然治癒力を向上させることで,病気に対する抵抗力が強くなります。血流が悪くなることで起こる高血圧や・頭痛などが軽快します。
痛風の原因物質である尿酸は酸なのでアルカリによく溶けます。クエン酸塩が分解すると血液はアルカリ性となります。次に体の恒常性を保つために尿がアルカリ性となります。アルカリ性の尿に尿酸がたくさん溶けるので尿酸の排泄が増加して通風の原因物質である血中の尿酸値が低下します。
クエン酸を含む食品・食物